子供の抱っこが多くて左の手首から前腕が痛むママへ | すざく鍼灸整骨院 院長のブログ|福岡 博多 太宰府の自費治療院

こんにちは!

太宰府市 朱雀(朱雀大路交差点)のすざく鍼灸整骨院 院長の赤星です。

 

 

子供がいて初めて知りましたが、1~2歳の子供でも重いんですね(笑)

しかも、自分で歩いてほしい時に限って泣いてまで抱っこを要求してきますし、まぁ眠たくなって脱力してくると重くて仕方ないです。

 

特に子供との時間を過ごすことが多いママさんは、抱っこする時間も回数も多いために手首を痛める方も多いですね。

 

今回は、「子供の抱っこが多くて手首から腕が痛いママの対処法」について、書いていきます。これを読むことで、抱っこのし過ぎで腱鞘炎になった時の対処法が分かるようになります。

 

抱っこを長時間続けると、どうしても腕や手首に負担がかかり使い過ぎることで腱鞘炎となり痛みが出てしまいます。

 

そう考えるようになったのは、当院の患者さんの中にはお子さんが1~3歳というママさんが多く、よく手首の痛みを訴えて治療に来られているからです。

私にも2人子供がおり、特に1歳の息子は甘えん坊でよく泣くので抱っこする機会が多んです。

 

 

腱鞘炎って何?

よく腱鞘炎って耳にしますよね。

「手首 痛い」などとネットで検索すると、必ず腱鞘炎のサイトが出てきます。しかし、言葉は聞いたことがあっても何のことだか分からないという方も多いかもしれません

 

腱鞘炎とは、読んで字のごとく腱鞘の炎症です。

筋肉は骨に引っ付いていますが、筋肉と骨を繋いでくれている結合組織のことを『腱』と言います。腱は腕から指にかけて束になって何本も通っています。

この束になった複数の腱を包み込んで収めてくれているものを『腱鞘』と言います。

刀を収める「さや」を鞘と書きますよね。

 

指や手首の曲げ伸ばしの際に、腱鞘の中を腱がスムーズに往復することで痛みが出ることなく動かすことができます。

つまり、この束になった腱を包んで収めてくれている腱鞘が、抱っこを長時間することで、厚くなったり硬くなったりすることで中を通る腱と摩擦が生じ、炎症を起こすことで痛みが発生することを腱鞘炎と言います。

 

腱鞘炎を起こしやすい人

腱鞘炎を起こしやすい人の特徴として

‣パソコン仕事が多い
‣書き物が多い(事務作業全般)
‣楽器の演奏
‣抱っこをよくするママ
‣糖尿病
‣妊娠期や出産期

‣更年期
‣加齢

‣糖尿病
‣人工透析を受けている人
‣関節リウマチ

これらの該当する人になりやすいとされています。

 

手首の腱鞘炎

親指を拡げると、手首の橈(親指)側に2本のスジが浮かび上がります。

このスジは『短母指伸筋腱(たんぼししんきんけん)』『長母指外転筋腱(ちょうぼしがいてんきんけん)』と言います。

 

短母指伸筋腱は親指を伸ばす働きをして、長母指外転筋腱は親指を外に広げる働きをします。

この2つの腱と腱鞘がこすれ合うことで、親指を動かしたり広げたりすると腱が浮き出た所に痛みが発生します。

このように炎症を起こした状態を『ドケルバン病』と言います。

 

指を伸ばす腱が通る『手背第一(しゅはいだいいち)コンパーメント』という場所は、隔壁と呼ばれてさらに小さく区分けされているので、狭窄がしやすいので炎症が最も頻発する箇所です。

 

ドケルバン病のテスト

自分がドケルバン病かどうかを簡単に調べるテストがあり、名前を『フィンケルシュタインテスト』と言います。

①親指を中に入れてグーを作ります。
②そのまま手首を尺屈(小指側に曲げる)させる。

 

この時に、伸ばした親指側の手首に痛みが出たらドケルバン病が疑われます。

 

対処法

抱っこをのしすぎで手首が腱鞘炎になってしまった時の対処法です。

負担を減らす

子供の抱っこで痛くなった手首の腱鞘炎は、手や腕の使い過ぎで炎症を起こし痛みを発生させているので、安静にして負担を軽くするだけで痛みが抑えられることもよくあります。

そこで、お子さんを抱っこする腕を持ち替えるのも1つの手です。

実は当院で手首の腱鞘炎に悩まれている患者さんは、利き手が右の方が多く、左腕でお子さんを抱っこして家事をされているため、左手首を痛めているママさんが圧倒的に多いんです。

単純に左右にお子さんを持ち替えるだけで、負担は1/2になります。

 

手首のサポーター

痛みが出ている手首の負担を減らすようなサポーターを使うこともあります。

サポーターとは名前の通り、手首の動きを制限してサポートしてくれるので着けるだけで負担を軽減してくれます。

 

問題点

「ちょっとした作業ならないよりサポーターしていた方が良いけど、抱っこの時はサポーターをしていても普通に痛い」と、よく患者さんから伺います。

サポーターはどうしても手首の動きを制限してしまうので、家事がしにくく途中で外してそのままという方もいらっしゃいます。

 

また、意識的に手首や腕を休ませ痛みが改善したとしても、炎症が残っていればすぐに拡がって痛みはぶり返してしまいます。

しかし、子育て中のママにとって『安静』は簡単なことではありません。

 

どうしても、子供のことを最優先にして生活しているので自分のことなんて二の次、三の次になっているし、多少痛いくらいでは家事も子育ても休むわけにいかないのが現状です。

1~3歳の子供と言ったら10~13㎏前後はあります。2Ⅼ入りのペットボトルのお茶1箱が6本入りなので重さ的には同じくらいです。

負担を分散させようと利き手で子供を抱っこしても、利き手じゃなければ家事もはかどらず、結局は痛めている方の腕で抱いてしまいます。

 

‣子供優先で安静も難しい
‣サポーターでも痛みをカバーできない
‣火事がしにくいので痛めている腕で抱いちゃう

今までご紹介したこれらは、今まで当院で治療されたママさんたちの実際の声なんです。

 

手首の腱鞘炎の治療

やっぱり痛めた手首を治した方が早いですね。

当院の手首の腱鞘炎の治療としては手首に痛みがある方は、今以上に痛めないように無意識的にかばってしまっています。

このような方は、腕や肩甲骨周りに余計な負担をかけているだけではなく、体のバランスが歪んでしまっている場合がほとんどです。

 

痛むのは手首なのですが、まずは体のバランスを整えて抱っこによって肩こりや腰痛などの二次被害が出ないための予防と体を上手く使える状態に戻します。

その後は、手首をかばって余計な負担をかけてしまった腕や肩甲骨周りにアプローチしていき、肩甲骨の動きや腕の筋肉を正常な状態に戻します。

 

最後に痛みが出ている手首と腕に鍼灸治療を施します。

早ければ1回の治療で痛みの半分以上は取れてしまい、2~3回目の治療の時にはほぼ痛みを感じていない場合がほとんどです。

 

腱鞘炎は悪化すれば悪化するほど、腱鞘が狭窄している場所を切って広げる手術をしなければならないのですが、手術をする場所の近くに神経が通っているので、痛みがなくなっても手や指に痺れが残る場合もあります。

 

 

まとめ

抱っこのし過ぎで手首~腕が痛くなったママの対処法についてでした。

長時間の抱っこはどうしても手首や腕に負担をかけてしまい、腱鞘炎を起こしやすくなります。

また、手術も痺れを残してしまうなどのリスクがあるため、違和感を感じたら痛みが出る前に治療することをおすすめします。

 

柔道整復師・鍼灸師
赤星秀一  監修

 

すざく鍼灸整骨院

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